ジュニア選手を含めスタート(飛び込み)スタイルは十人十色。
レースのスタートだけを観ていても意外と面白いものです。
大きく分けるとグラブスタートとクラウチングスタートの2つ。
チームや指導者の考えもあるかもしれませんが
やっぱりスタートスタイルは「やりやすい」が一番です。
ただ最近ではクラウチングスタートが主流になっていますので
スタートスタイルのそれぞれのメリット・デメリットを知っておくと
見ていてより楽しめますし、多少なりともお子さんに
アドバイスをすることができるかもしれません。
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グラブスタートとは
両足(指)をスタート台の先端にかけ、両手でスタート台を押して飛び込む方法です。
クラウチングスタートとは
左右の足を前後させ、片足だけスタート台の先端にかけ飛び込む方法です。
両手でスタート台を押すのはグラブスタートと同じです。
グラブスタートのメリットとデメリットとは?
メリット
両足の指をスタート台にしっかりかけるため強く蹴り出せる。
強く蹴り出せることで飛び出すスピードが速くなり飛び込んだ後、減速しにくくなります。
(入水後の技術はまた別の話になりますが・・・)
デメリット
両足が揃っているため不安定でふらつきやすくフライングする恐れが増えてしまう。
クラウチングスタートに比べてリアクションタイムが遅い。
これは強く蹴り出そうとするため一旦しゃがみ込む動作をするためです。
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クラウチングスタートのメリットとデメリットとは?
メリット
左右の足を前後にして構えるためふらつくことなく姿勢が安定する。
グラブスタートよりリアクションタイムが速い。
デメリット
グラブスタートより強く蹴り出せない。
片足だけしかスタート台にかかっていなく後ろ足も力が入りにくい。
(スタート台にスターティングブロックがない場合)
結局クラウチングスタートが選ばれている
冒頭で話したようにクラウチングスタートが主流となっているので
上記したクラウチングスタートのメリットを優先させているということになります。
また、スターティングブロックの付いたスタート台も増えていることで
クラウチングスタートの方がより有利になり
グラブスタートを選ぶメリットも少なくなってきているといえます。
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さて、今度はクラウチングスタートを選んだ時に考える問題が出てきます。
前重心か後重心か、どちらがいいのか?
前重心の最大のメリットはリアクションタイムが速いことです。
後重心は当然リアクションタイムが遅くなるのですが
スタート台を思いっきり引っ張り強い力で押し出せるので
飛び出しスピードが速くなるメリットがあります。
腕の力・筋力がある人に有効ですが力一杯スタート台を押し出した腕を
入水までに頭の上にもっていかなくてはいけない別の技術が必要になってきます。
まとめ
結局のところスタートの方法や前重心か後重心かは
身体の大きさ(足の長さ・腕の長さ)、筋力、
やりやすさや好みが違ってくるので一概にこれが良いと判断できません。
ですから本人の感覚にゆだねてしまう場合が多いのですが
あえてどれがいいか答えを出すのであれば
前重心のクラウチングスタートです。
安定した姿勢を保てるクラウチングスタートで
リアクションタイムの速い前重心です。
不器用でスタートが苦手という子には特に適しています。
「スタート(飛び込み)」は
レースの中でスタート音が鳴ってからフィニッシュするまでの間、
唯一の陸上動作です。
ビデオ撮影等でフォームをチェックしやすいので試行錯誤しながら
自分のスタイルを決めていくといいでしょう。
競泳未経験の親が唯一アドバイスできる動作かもしれませんね?
P.S
スタートとターンを改善したい、させたい方は
こちら↓
競泳という競技の中ではスタート(飛び込み)は特に危険のともなう動きです。
それでいてスタート練習は最後の最後で練習時間は極端に少ない気がします。
クラブや部活で指導してもらう意外にも
自分なりに勉強する必要があるかもしれませんね!
水泳スタート&ターン攻略プログラム~泳法別“スタート&ターン”レースの50%を決めるテクニック~【世界水泳選手権大会リレーコーチ 村上 二美也 指導】
ではまた